・室内まで快適になる庭のレイアウト方法がわかる
・家を傷めない庭のレイアウトがわかる
・庭のレイアウトの決め方と、図面の描き方がわかる
・設計士が実践した、庭レイアウトのテクニックがわかる
わが家の庭のレイアウトと図面
↓新築当初の庭です。見た目も悪く、視線がつつぬけ。まるで土からにょきっと家が生えたような不格好さ…
↓こちらが、DIY後。室内も抜群にすごしやすくなり、外に出る頻度も増え、ご近所さんからも褒められる庭に。
この庭をつくるために、まずはじめにやったのが、庭のレイアウトです↓
庭のレイアウトを決める準備
①庭のコンセプトを決める
どんな庭にしたいか、ざっくりとしたコンセプトを思いつく限り書き出しましょう。
方向性をきちんと言葉にしておくことで、「思ってたのと違う…」が防げます。
・子供が安全に遊びまわれる庭
・緑がいっぱいで癒される庭
・手入れが簡単だけど、家のテイストに合う庭
②庭で実現したいこと・置きたい物をリストアップ
次に、庭でやりたいこと、置く物を書き出しましょう。
こちらも、「本当に求めてる庭になっているか」を後から見返せます。
・人目に付きにくい場所でBBQ、プール
・安全なドッグラン
・畑で季節の野菜を育てる
・倉庫(おもちゃ、工具、ガーデニング用品を入れる)
・自転車2台、屋根ありで置きたい
・ガーデンファニチャー
③庭と建物の平面図を描く
・配置図
・平面図
・大き目の紙(A3程度)
もし、新築時の図面が残っていれば用意しましょう。
配置図の「敷地」と「建物の位置」を、紙を上に置いてなぞります。方角も描いておきましょう。
次に、「平面図」を参考に、先ほど書いた建物の中に、間取りや部屋のレイアウトを描き足します。
暮らしを豊かにする庭は、家とのつながりが大切。
④庭の現況を図面に描きこむ
庭にすでにあるものや周りの環境を、③の紙に描き足していきます。
給湯器・ポーチ・土間・駐車場・門柱・ポスト・ゴミ置き場・東西南北の隣地・隣家・隣家の窓の位置・隣地の樹木・道路・歩道・家の窓の位置・敷地内の樹木
庭のレイアウトの決め方・図面の描き方
①庭のエリア分けをする
庭には、方角、建物の部屋の配置、道路の位置などによって、大まかに4つのエリア分けをします。
パブリックゾーン
イメージは「おもてなしのお庭」。歩道や道路側の目につきやすいゾーンです。
塀がドーンと立てるより、木やお花で飾ることで印象のいいお庭になります。
人目に付きやすいので、通行人が圧迫感を感じないくらいの、フェンスの設置も考えます。
プライベートゾーン
人から目につきにくい奥まった場所。LDの大窓の前の庭。家族だけで楽しむゾーンです。
日当たりのいい場所が理想です。
人目に付くと落ち着かないので、植栽やフェンスで視線を遮る工夫をします。
生活ゾーン
物干しや物置、ごみ置き場など、あまり人に見せない機能的なゾーンです。
勝手口前や室外機、給湯器を置いている通路、プライベートゾーンの隅に設けることが多いです。
鑑賞ゾーン
家の中から眺める、「裏庭」「日陰の庭」ゾーンです。
無理に設けなくてもよいですが、余っている場所があれば、坪庭を作ると豊かになります。
②遮りたいものと眺めを整理する
快適なお庭にするコツは、外からの視線や不快な日差しは遮り、景色のいい眺めは室内に取り入れることです。
次の手順にそって、4色のペンを使って整理していきましょう。
1⃣不快な視線を描きこむ
道路や歩道・隣家の窓・マンション・駅などの視線を描きましょう。
2⃣不快な日差しを描きこむ
夏、窓から入る日差しが不快な場所を描きましょう。
3⃣室内からの視野を描きこむ
家の窓から眺められる範囲を描きましょう。
4⃣気に入ってる景色を描きこむ
現況、家の窓からの気に入ってる景色があれば描きましょう。
③木の場所を決める
木は植えすぎるとお手入れが大変&庭が狭くなるので、1本で機能を兼用できる配置を考えます。
②で描いた視線や日差しを遮り、リビングダイニングから気持ちよく眺められる場所に、木を配置していきます。
木のおおまかな場所を描いたら、↓の確認をします。
・不快な視線を遮られるか
・不快な日差しを遮られるか
・メインの部屋から木が眺められるか
・気に入っている景色を遮っていないか
・一直線にならず、奥行きを感じられるか
・家を傷めないか
・兼用できる木はないか
木は一直線に配置せず、奥行きを演出する
木は直線に配置するとゴチャついてダサく見えます。
特に、室内や歩道(道路)から見て、木が一直線になっていないかチェックしましょう。
家を傷める木の配置
家のシロアリ被害は、木を建物の近くに植えることで起こります。
木を建物の1m以内に配置するのはやめましょう。
④木の種類を決める
植える木を常緑(年中葉が生えている木)か、落葉(季節によって落葉する木)か決めます。
・隣家や道路からの視線を遮りたい場所
・シンボルツリー
・季節感を演出したい歩道側
・夏の日差しを遮り、冬は日差しを入れたい窓の前
樹種の決め方
レイアウトの段階で、樹種は考えなくてOK。
お近くのホームセンターや園芸ショップには、事前にネットで調べた樹種って、なかなかありません。
お店に売ってる樹種の、日射条件、常緑落葉、育てやすさをその場で調べ、気に入れば購入、が一番効率的で安いです♪
⑤その他、盛り込みたい要素を入れる
①のエリア分けにあわせて、「準備②」でリストアップした要素を入れていきます。
・パブリックゾーン
・道行く人が楽しめる道路(歩道)沿い
・日当たりがいい場所、東~南側
・プライベートゾーン
・LDの大窓から見える場所
・キッチン近く
・水洗近く
・日当たりがいい場所、東~南側
・生活ゾーン
・プライベートゾーン
・道路から見えにくい場所
・プライベートゾーン
・LDの大窓の前
素材の決め方
レイアウトの段階で、細かい素材は決めなくてOK♪
いざDIYをするときに、お好みのテイストを画像で保存しておき、お近くのホームセンターや園芸ショップを回りましょう。
画像で使われているものと似たような素材を、その場で見つけて購入すれば間違いありません。
家建てた設計士の、庭レイアウトのテクニック
薪棚で視線をカットし、見たい景色だけを切り取る
歩道沿いにもうけた薪棚。
通行人が圧迫感をおぼえず、薪の収納量が十分で、室内からの景色を遮らない、絶妙な高さを設計しました。
門柱前には訪問者の待機場所を
門柱は、歩道から一歩入ったところに配置することで、気配りのできる印象のいいお庭になります。
また、歩道近くの門柱は、訪問者が敷地奥まで来にくいので、ポーチの泥汚れを防ぎ、お庭のお花たちを守れます。
玄関までのアプローチは長めに
まるでディズニーランドのアトラクションまでの道のように、アプローチを長くとり、道中に好きなテイストを盛り込むことで、お庭とお家の品がよくなります。
木をアイストップ&居場所づくりに
フェンスと違い、木の近くは落ち着く「居場所」になります。
プライベートゾーンとパブリックゾーンの間に木を植えたことで、つながりを持ちながら、窮屈にならず、落ち着けるお庭になりました。
庭レイアウトのご相談事例
2児の共働きママであり、家建てた設計士であり、外構を全てDIYしてる私ならではの視点で、あなたのお家に合わせたお庭のレイアウト、外構DIYの提案ができます。
完成予想の手描きパースも作成してますので、より仕上がりのイメージがしやすいです♪
すでに数件ご依頼を受け、皆様に満足いただいてますので、ご興味あれば↓の事例をご覧ください。